帰省

夏休み。一年ぶりに実家へ帰った。車で。ここでも何度か書いているが、大体帰省するときは私は車で帰っている。結局、車の運転が好きなのである。といって、特に車についてのノウハウがある、とか、改造マニア、走り屋、とかそういうのではない。ただ単に車の運転が好きのようだ（自分で「ようだ」というのも変だがこれが一番ピッタリ来る）。横浜から鳥取、距離にして、片道実質700〜800kmといったところか。さすがに疲れた。学生の頃は元気で往復もしていたのだが、今回、ちょっと体力に限界を感じてきた。これも歳取ってる証拠だと思うと、寂しいことしきり。ともあれ、次回からは電車か飛行機になる可能性が高い。

一昨年じいさんが死んでから、実家は、両親とばあさん、そして妹の四人だったのだが、この春、妹も何を血迷ったか上京してきたので、実家には、結局中高年三人が残る形になっている。思えば寂しい話だ。という私も実家を出ていった身なので、子供や孫の勝手な行動で寂しい思いをさせているかと思うと罪悪感もある。ところで、実家に親を残して、子供は新天地で旗を揚げる、というのは、罪なことなのだろうか？親は、少なからず子供をいつまでも手元に置いておきたいと思うモノである。いくら「好きなようにやれ！」と理解のある態度が示せる親であっても、本音はずっといて欲しい、のだろう。ウチの親も、ぶしつけに「実家に戻れ」ということはないが、そういう気持ちが伝わってくるからいたたまれない。今回帰省して、そればかりしきりに考えていた。

ま、今は私も社会人試作品といった感じだし。これからどうなるか、自分でも全然分からない（無責任）。といえど、今度は私が親を養っていく番、これは一応の義務だし恩もある。これも因果、とりあえずこの体勢だけは保持せねばならないのだろう。それで、子供（つまり私や兄弟）が親が望むとおりになればそれでも良し。本当は、私自身が一番望む形におさまり、それが親も望むモノであるのが最良なのだが、今のところ、私の望む「形」というのがぼーっとしかみえておらずはっきりしない。親のも然り。まぁ、最後はなるようになった結果を見て評価するしかないのだが、さてさて。

1999/08/16

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