先月30日に、いつものように車で帰省の予定だったのだが、当日、実家の方がエラく冷えこんだらしく、峠凍結の上に雪まで降り出したとのこと。親は心配して電話をかけてきて、今年は車で帰るな、という。といっても、電車の切符をとるとなると、横浜〜鳥取というルートの選択肢は少ないんだよね。新幹線と特急を乗り継ぐタイミングが重要になって来るんだけど、この時期、おそらく鳥取行きの特急は満席状態が予想される。行きでなんとかとれたとしても、帰りがある。とまぁ、いろいろ考えたあげく、結局めんどくさくなって、今年は帰省しないで、こっちで正月を過ごすことにした。
さて、年が明け、まず初太陽を拝む。それから‥‥これといった予定もないが、とりあえず初詣にでも行くかな、と考えた。が、いつも初詣は実家の方でやってたので、こっちで行ったことは一度もない。この辺って、どの神社に行くのがスタンダードなんだろう？知ってる辺りで、明治神宮？いや、ここは人を見に行くようなモノだ。川崎大師？んー、どこにあるんだ？川崎だってのは分かるんだけど。近場に神社はなさそうだし、いや、あるんだろうけど、やはり何処にあるのか分からない。と、いろいろ考えて、結局、初詣には行かずじまい。近所のビデオ屋で有名そうなのを数本借りて、元旦一日は、ずっとウチでビデオを見て過ごしてしまった‥‥。
二日、とりあえず昼まで寝る。それからゴソゴソ起き出してテレビをつけてみる。ちょうど箱根駅伝の中継をやっているとこだった。我が母校は、意外にも健闘していた。いつもはビリから数えて、てなレベルだったのに‥‥とかなんとか思いながら、往路最後まで見てしまった。気が付けばもう夕方、とりあえず腹が減ったので、近くの（といっても車で10分程の）スーパーへ行って、飢えを凌げるだけの食料を買う。あと、暇つぶしになりそうな本（宇宙論系のハードカバーとNewtonという雑誌）を見繕って買って、その日は終了。
三日。母親が餅を送っていたらしく、その小包の受け取りで目が覚めてしまう。そういえば、今年になって（といっても三日だが）まだ一度も餅を食ってなかった。早速ナベで煮込んで、一緒に送られてきた小豆でぜんざいを作って食べる。ようやく、何となく正月、という感じがしたような。まぁ、今朝は予期したより早く起きたために、昼間の時間に余裕ができた。今日は外へ出かけてみるか、と、横浜の街へ繰り出した。適当なコーヒーショップに入って暇をつぶした後、映画館の前へ来た。目に飛び込んできたのは「アルマゲドン」。今なら座れます、の表示があったので、表で切符を買って劇場に入る。やたらアベックが多い。ていうか、アベックしかいない。どーゆーこと？まぁ、アベックを見に来たワケじゃないし、いいか、と思って見てたら、何か映画の雰囲気が違う。スクリーンでもカップル。「アルマゲドン」って、こんな映画か？なんだか飛行機で南国へ旅立とうかという感じ。どう考えても、これから宇宙に関心が向きそうなストーリーの流れじゃない。この時点で気づいた。しまった！入る劇場を間違えた！実は隣が「アルマゲドン」で、自分の入ってしまった方は、何だか分からんラブストーリーの映画だった。道理で‥‥。出ようと思ったが、真ん中の席に座ってしまったため、両サイドをカップルでふさがれてしまっている。こうなったら寝るしかない、と思いながら目を閉じようとするが、こういうときに限って眠くならない。映画は思った通り面白くないし、これほど空しくなったことは、かつてなかった‥‥。
こうして思い返しても、何か冴えない正月。まぁ、別段充実した正月を過ごそうとも思っていなかったが。心残りは、やっぱし「アルマゲドン」だよなぁ。週末にでも、今度こそ見てやる。
1999/01/03
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