白の中の白

結局今日はずっと家に篭っていた。雪が積もっているので、外出する気にもなれず... 本当は外にいろいろと用もあったのだが。

雪景色を見ていて思ったこと。私たちに見えないもの、というのは、小さすぎて見えない、というものと、逆に大きすぎて見えない、というものばかりではないのだ、と思った。小さすぎて、というのは、当然極微のもの、私たちが光学的物理的に観察不可能、という世界。大きすぎて、というのは、例えば、地球は地面に立っている私たちからは見えない。いや、見えてはいるが、それが丸い地球だとは、誰かに教えられなければ気づかないだろう。

そしてもう一つ。周囲と同化しているもの、というのも、やはり私たちには見えないのである。例えば、この掲示板はグレーの背景色に白い文字が打ち出されるので、私たちはその文字を読むことが出来る。しかし、背景も白かったら、白い文字は読むことはできないだろう。

実際野生の動植物などは、これを利用して身を守っているものもある。自らの体を周囲の景色に似た模様にすることで背景に溶け込んでしまってその姿を消す。これが自然選択の結果である、としても、最初にそのような模様になった動物というのは、単に運が良かっただけでそうなったのか？

まぁいいや。とにかく、見えないこと。実際、真実などというものも、ごく当たり前に私たちの周りに、または私たちの中に溶け込んでいるために、私たちには見えにくくなっている... 雪で真っ白になった景色を見ていて、そんなことを思った。

2001/01/21

[ MENU ]