私は何者？

会社で、いつものようにプログラミングで行き詰まって部品のマニュアルをにらんでいたら、うとうと居眠りをしてしまった。まぁこれ自体もいつものこと...

はっと意識が遠のいたことに気づいて、目の前のモニタに目を移したとき、妙な感覚が私の意識を襲った。あれ？私は誰？この感覚はほんの瞬時のものだったが、いつもとは別の新しい感覚だった気がする。その瞬間（ほんとに僅かな瞬間）、周囲にいるいつもの職場の人間が、まったく異質な生き物に見えたのである。何でみんなこんなことをしているのか？何のために？変な生き物だなぁ、人間って。あれ？待てよ、俺も人間
だぞ。本当にそうなのか？これが人間なのか...

そんなような思考が一気に押し寄せて直ちに出て行った、そんな感じだった。

一瞬の思考というのは、ある意味光速を超えているんじゃないかと思う。小学生の頃、田舎だったので、通学路によく犬のクソが転がってそのままになっている。下校途中に不覚にもそれを踏んでしまうこと多々。ただ、同時に、田んぼから上がってきたトラクターなどが落としていった泥も転がっていて紛らわしい。なので、いつも何かそのような感覚でグニョっと踏んでしまったとき「ああ、踏んじまった！クソかな？泥かな？泥だといいな、クソなら、周りに誰も見てないよな...」などという思考が一気に巡る。

まぁとにかく、そんな感じで、自分が自分でなく、一瞬そんな思考が巡って、全てを客観視できた、そんな感じがした。
もうあの感覚は起こらないだろうか...

2001/01/19

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